【感想】舛本和也「アニメを仕事に!トリガー流アニメ制作進行読本」アニメ制作現場の実態を知る!




こんばんは。朝木です。今回は舛本和也さんの

「アニメを仕事に!トリガー流アニメ制作進行読本」

読了いたしました。

あらすじ

50年の歴史を積み重ね、週に50本以上の作品が放送されるまでになった、世界一のアニメ大国日本。作品評価やビジネス的価値についての議論は数あれど、その制作工程について説明がされる機会はありません。本書は、アニメがどのようにして作られているかを、作品制作の全工程に関わる唯一の役職「制作進行」の視点からお伝えします。

表紙より抜粋

感想

株式会社TRIGGERでプロデューサーをしている方が執筆した書籍になっております。TRIGGERの有名な作品ですと「リトルウィッチアカデミア」「キルラキル」がありますね私、「リトルウィッチアカデミア」は視聴済みでした。このアニメ毎週楽しみで見ていましたよ。とにかく作画が良かった。個性豊かなキャラクターたちが画面の中をいっぱいにかけまわるスピード感、魔法で広がるドキドキワクワクの世界観。アニメはこうでなくては。という気持ちで拝見しました。

アニメ制作のアニメと言えば

アニメ制作と言えば「SHIROBAKO」を思い出しますね。

出典:アニメ「SHIROBAKO」公式サイト

春祭りキービジュアルより抜粋

「万策尽きたああああ!!」この台詞が頭の中をよぎります。本書を読みながらBGMとして「SHIROBAKO」流していました。ここにあったアニメ制作の工程や会社の状態など、どこまでが本当でどこまで脚色されていたのか、私にはわかりません。

しかし本書では

アニメの制作工程を紹介しつつ、「アニメーション作り」について一から丁寧に綴られていました。御堅い本なのかな?と思いつつ読んでいましたが、そうでもなく笑えるところ結構多いです。その上専門用語も欄外に説明があり、事細かに説明されていました。きっと制作会社の方が生の声や思いをそのままに書いたからでしょう。特に冒頭部分では「制作進行」のネットでのイメージが綴られていました。「制作進行とはスケジュールを管理して、お金やスタッフを調整し、作品を作るサポートをする役職。納品に間に合わせるため、連日徹夜や、各スタッフへの交渉を行う、非常につらい仕事。やめていく人間も多い。」この部分は自分のイメージともぴったりでしたね。そしてこのことに関して嘘でもあり本当でもあると正直に綴った著者。きっと本音なのでしょうね。アニメ制作における大切な楽しい部分が語られておらず、嫌な部分しか語られていないとのこと。言われてみれば本当にそうですよね。業界や業種の悪いところにばかり目が行ってしまい、お仕事の醍醐味を理解していない。「制作進行の楽しみを知るべきだ!」まさにその通りでした。

そもそもアニメ業界の仕組みやお仕事って?

アニメ業界の仕組みや制作進行のお仕事の内容を紹介していました。お仕事の内容に関しまして「作品素材の管理」の部分の物量に非常に驚きました。とにかく量が半端じゃなかった・・・そして複製できないから無くしてはならないといこと。プレッシャー半端ないですね。そしてもう一つ大切なことが。それは「スケジュール管理」。ここのアクシデント紹介が非常に愉快でした。一番のお気に入りが「彼女にフラレてテンションが上がらない・・・・・?」理由が可愛すぎませんか。今挙げただけでも結構辛そうな仕事だと思っちゃいましたね。しかしどれもこれも非常に重要であり責任のあるお仕事。適当にしていい仕事があるのかと言われればNOと答えるしかないですが。特に「スケジュール管理」はいい意味で人間らしさが溢れていますよね。時には怒ったり怒られたり、謝ったりケンカしたり。人とのコミュニケーションが非常に重要になってくる業務。機械による代行なんて不可能でしょう。

その後も制作進行の業務の紹介が続きます。「暗黙の実務」って何だ。知りたいような知りたくないような・・・制作進行の新人教育も独特でした。「感情で怒るのではなく、理性で怒るのだと」これはどの教育的立場の人間も見習うべきものかもしれませんね。

アニメ制作の工程

アニメの制作工程についても詳しく書かれていました。大まかな流れはネットで調べると出てくるのですが、現場の声や工程ごとの大切なことなどが事細かく書いてあり、文字通り制作進行の業務を「疑似体験」しているようでした。やはり視聴者以上に作品を愛していないと成功しないように感じました。どのような感動を、思いを視聴者に伝えたいのか。この思いを制作に関わる一人一人が大切にしないといけません。「SHIROBAKO」でも言っていた「なぜそのカットをその人にやってもらいたいのか」をきちんと伝えること。その人にしかできないカットを頼むかどうかで熱意が左右するのは当たり前ですよね。どんな人でも自分にしかできない仕事をしたいはずです。そんな一人一人スタッフの思いが詰め込められているからこそすばらしい!まさにその通りです。

最後に

この時代における業界の第一線で活躍している著者が執筆されているので、本書の様々な部分で今までとの考え方の違いや新鮮さを感じられ親近感を覚えました。著者の人柄ともいうのでしょうか。表現の仕方や著者自身の声をストレートに書いている部分が非常に愉快でした。実際私自身、著者のような方が上司だったら仕事が楽しくなるんだろうなあ…って思ったり。アニメが好きなのであれば知っておいて損はない情報ばかりです。アニメに対する愛をどこかで役に立てたい。読後はそんな風に思いました。




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