【感想】森絵都「カラフル」親しい仲だからこそ本音を言い合う必要がある




こんにちは。朝木です。今回は森絵都先生の

「カラフル」

読了いたしました。

あらすじ

生前の罪により輪廻のサイクルから外れたぼくの魂が天使業界の抽選にあたり、再挑戦のチャンスを得た。自殺を図った少年、真の体にホームステイし、自分の罪を思い出さなければならないのだ。真として過ごすうち、ぼくは人の欠点や美点が見えてくるようになる……。老若男女に読み継がれる不朽の名作。

感想

命を絶つ理由・・・このような重々しいテーマについて、主人公を通して人の表面を学ぶことが出来ました。人にはそれぞれの色があり、濃くも薄くも色とりどり。カラフル過ぎるんだよなあ・・・チカチカしすぎて疲れてしまうこともしばしば。読後最も強く思ったのが、もっと早く本書に出会っていたかったということ。青春小説を読むとどうしても中高生時代に読んでいたかったと思ってしまう。それでは早速内容に入っていきましょう!

賢さや臆病さが私たちを救う

知っていると知らないでは選択肢の幅が全く違うのである。その上臆病であるからこそ、私たちは知ろうとする。知って、準備して、自らの選択肢を増やし賢くなっていくのだ。言うなれば最弱こそ最強への近道なのかもしれません。そこで大切なことが臆病で弱い自分を否定しないこと。そして臆病であることは恥ではないということ。

取り返しのつかないこと

私たちの世界には取り返しのつかないことがごまんとあるわけだ。それに対してどう向き合うのか。事後では遅い、事前に対策しなければならない。ならばどうするか、覚悟するしかないのだ。覚えたことから次に何が起きるか悟ること。私たちにできる対策、それは日々学習し学び続けることなのだ。

他人の姿

やはり人というのは、良くも悪くも人の表面しか見えていないことが多いようですね。本書で例えるなら真から見える家族の姿。父親、母親、兄のそれぞれが苦境に立たされ、精一杯生きてきた。真にはその姿が少し歪んで見えていただけ。高くそびえ立つ壁を越えようと、必死に足掻いていた姿を勘違いしてしまったのだ。きっと彼らには言葉が足りなかった。いくら子供と言えど話せばわかることもあるはずだ。胸の内に秘めた思いの一つ一つを言葉にして、ゆっくりと打ち解けていくことが本来の家族の在るべき姿なのではないでしょうか。

誰かの代わりなんていない

会社についての話でよく耳にします。あなたはこの会社の歯車の一部なのだと。取り換え可能なのだと。本当にそうでしょうか?仕事では能力に合わせて代わりが務まることもあるでしょう。しかし人生における代役は存在しないのです。あなたはあなたでしかなく、誰かの代わりになることもできない。あなただけの居場所がきっとあるはずです。無いのであれば今から築き上げるのみです。人は自分のためよりも、誰かのための方が頑張れるものなのですから。

趣味を通した繋がり

飽きっぽい、そう母に向かって吐いた真の言葉は私の胸にも突き刺さりました。私も随分と飽き性なもので最近ようやく読書とアニメとそれらに伴う舞台巡り、そしてそれらを綴るブログという趣味が定着してきました。何事にも興味を示す、それはそれで新たな発見ができてその人の人生を豊かにするのかもしれません。しかし片足だけ突っ込まれて「飽きた、さようなら」それでは周囲に迷惑をかける上、冷めた目で見られて当然です。周囲を巻き込むならそれなりの熱意を持って取り組まなければ、いくら趣味と言えどご法度な気がします。

長期のホームステイだと思えばいい

甘美な響きです。一度きりの人生、そう言われてしまうと中々思い切った行動や選択って出来ませんよね。知らず知らずの内に周囲の期待に応えるために、自分自身を縛り自由を捨て台本通りに生きていく。それはそれで人らしいと言えるでしょう。でももう一度考えてみてください。一度きりの人生を本当に周囲の語る自分の理想の姿に、寄り添って生きていくだけでいいのかどうか。だったら人らしくよりも自分らしく生きてやろうではありませんか。誰にも真似できないような、自分だけの人生というものを。世間体なんて糞食らえです。奇異な視線を向けられようと自信を貫き通せばいいのです。誰よりも人生を楽しむことこそ、私たちの永遠の課題なのかもしれません。

最後に

何かで思い悩んだとき、必要なのは言葉を声に出して誰かに話してみること。特に伝えたい相手がいる場合は、本気で向かい合うこと。取り返しがつかなくなってからでは遅いのだ。後悔に苛まれ続けることはまさに生き地獄そのもの。私も残りの人生、後悔のないよう自分なりに謳歌してやろうと思います。リアルの人生にセーブポイントなどないのだから。




2 件のコメント

    • コメントありがとうございます。
      確認したところ、ご指摘通り間違っていました。
      次回から気をつけます!

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