【感想】鴨志田一「青春ブタ野郎はプチデビル後輩の夢を見ない」周囲の語る私になるために・・・




こんにちは。朝木です。今回は鴨志田一先生の

「青春ブタ野郎はプチデビル後輩の夢を見ない」

こちらを紹介したいと思います。

「青春ブタ野郎」シリーズの紹介。

2017年6月10日

こちらもどうぞ。

あらすじ

タレント活動に復帰した麻衣先輩と彼氏彼女になり浮かれる咲太。のはずが、翌朝起きたら付き合う前に戻っていた!?”思春期症候群”が原因だと考える咲太の前に現れたのは、尻を蹴り合った仲の後輩・朋絵。彼女は友達の憧れの先輩から告白を回避すべく、逃げ回っているらしい。そんな中、ふとしたことで咲太と朋絵が付き合っているという誤解が周囲に広まってしまう。しかも朋絵はこれ幸いと、咲太に「嘘の恋人」になってほしいと頼んでくるのであった。ち、違うんだ麻衣さ~ん!咲太の心の声もむなしく「嘘の恋人関係」が始まり!?フツーな僕らの不思議系青春ラブコメ「青春ブタ野郎」シリーズ第二弾!

表紙より抜粋

感想

今回のテーマはラプラスの悪魔。こちらも理央が解説してくださいます。都合よく未来が変わるなんて理想ですよね。自分が納得いくまで何度も未来をやり直す。しかしすぐに気づくのだろう、こんな世界は私の理想と全く違うと。

今回は道で尻を蹴りあった仲の後輩、古賀朋絵がメインとなる物語。この子の時々出てくる方言がたまらなく可愛い・・・。「いっちょんわからん!」普段耳にしない言葉には魅力が詰まってますね。

古賀は周囲の友達関係を崩さないために、その日を何度もやり直す。これだけ聞くといい話にも聞こえるんですが、実際はそうでもないようです。女子高生というのは特に異性交遊においてはシビアな世界。たちまち友達と同じ人を好きになってしまえば、誰かがグループから外されるのだ。そしてそこからどんどん悪循環が生まれる。周囲に一人でいるところを見られて笑われたくない。寂しさよりも恥ずかしさが勝るのである。それが本人の自信の喪失へと繋がるのだからタチが悪い。

古賀は空気を気にし過ぎている。気にしすぎるというよりも読みすぎているのかもしれない。そして読んだ空気をベースに行動、言動を選択している。確かにこれは上手な生き方かもしれない、けれどどこかで破綻する、疲れが限界を超えるのだ。この年の子はみんなそうなのだろうか。周囲の押し付ける理想の自分になるために日々努力している。一体何と戦っているのだろうか。

本書の醍醐味である「嘘の恋人」。人の気持ちなんて一緒に過ごしてるうちに揺れ動くものなんですよ。本人さえ気づかないうちに惹かれているのですから。本書の場合は切なすぎる」。この一言に限ります。「好き」の感情を消せるのならばどれだけ楽になることか。古賀の痛切な言葉に、読んでいる私の胸が痛み涙が溢れてきました。

今回も咲太の良さが際限なく描かれていました。咲太はどこまでも自分を貫いているんですよね。時には理屈で、時には感情の赴くままに。そしてその背景には大切な人を守るために身を呈して行動する。良い意味で人間らしさに溢れています。咲太自身は自身の中にある思いや正義に純粋に従っているだけなのでしょう。それが単純な理由であるからこそ格好いいのです。

そして何と言ってもさくら荘の面々が登場する部分。鴨志田さんのファンならついつい表情が緩んでしまいます。さりげなく描かれているので、不意を突かれてより一層本書が楽しめます。

最後に

「青春ブタ野郎」シリーズも第二巻!世界観には慣れてきたのではないでしょうか。咲太を中心とした人物に「思春期症候群」が発症する。それを解決するために咲太が奮闘する。私が思うに本書の良さは爽快感を伴う感動に尽きると思います。もちろん登場人物同士の会話も個性豊かに描かれていて、読んでいて非常に面白いです。是非手に取って読んでみてください。




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