【感想】鴨志田一「青春ブタ野郎はハツコイ少女の夢を見ない」過去最高に涙した。小さな幸せを日々感じること・・・




こんばんは。朝木です。鴨志田一先生の

「青春ブタ野郎はハツコイ少女の夢を見ない」

読了いたしました。

「青春ブタ野郎」シリーズの紹介。

2017年6月10日

こちらもどうぞ。

あらすじ

「わたしはね咲太君。大好きな人には幸せになってほしいんです」初恋の人、翔子から教わった優しさ。「ふたりで幸せになるわよ」今を支えてくれる、恋人の麻衣から学んだ勇気。高校二年生の冬、今と過去を支えてくれた大切な人たちが幸せになれる未来を求め、咲太は歩み始める。新たなる未来へ踏み出すシリーズ第7弾!

表紙より抜粋

感想

青春ブタ野郎シリーズの醍醐味であり、最高傑作。良かった・・・本当に良かった。何度読み返しても涙が溢れて止まらない。はじめに言っておきます。鴨志田先生、温もりのあるやさしさに満ち溢れた物語をありがとうございました。読後は幸福感と満足感でいっぱいになりました。もう一度言います。本当に良かった・・・本書に出会えて、本当に良かった

本書を読んでいると心に重くのしかかる痛みを伴ったり、もどかしさに歯がゆくなったり、時には全てを包み込むような温かいやさしさに包まれたりと、とにかく心や感情を揺さぶられました。自分でも驚くほど集中していたみたいで、読後はいい意味でどっと疲れました。

ネタバレは最大限に控えるつもりですが、少しでも気になっている方がいるのであれば是非この記事に目を通す前本書を読んでください。私に騙されたと思って読んでみてください。後悔はしないはずです。

冒頭から絶望が目の前にありました。事実と現実を理解することを頭と心が拒絶する。大切な人を失うということがどういうことなのか。大切な人を失った経験のない私でも咲太の気持ちを通すことで、私自身の感覚として咲太と同様に絶望の淵に立たされました。そして麻衣の母が放つ慟哭。麻衣の母親はどこまでも麻衣を愛していたのだと確信しました。

麻衣を失った悲しみに押しつぶされ、どうすることもできない咲太。繰り返し映される過去の麻衣の姿に滂沱の涙を拭いきれませんでした。時間の経過とともにどんなに辛いことであっても受け入れられるようになってくる。きっとその通りなのでしょう。ただその時間に経験する苦しみや悲しみが一体どれほどのものか。こればっかりは本人にしかわかりません。悲しみを分かち合うことが出来るのならば「好き」という感情を消せるのならばどれだけ楽なことか。

そんな状況の咲太に差し伸べられる二つの慈愛の手。国見と理央の二人の登場にただただ目頭が熱くなり、この三人の関係に羨望の眼差しを向けている自分がいました。助け合えるって本当に素晴らしいことですね。温かくどこまでも真っ直ぐな友情全てを包み込むようなやさしさがそこにはありました。

そしてまたしても咲太はある女性に救われることになります。「~の心臓がここにはある」近い未来の温かなやさしい世界にまたしても涙が流れました。なんなのでしょうか。この優しすぎる世界は。そんな風に思い、顔をくしゃくしゃにして。一つの未来の在り方に安心した自分もいました。未来も過去も認識できないだけですぐそばにある。「大好き」という思いだけで時間を超越し、我々の常識を覆してくるんですから…たまったものじゃありません。

そしてバニーガール再び。誰かに認識して欲しいのに誰にも見つけてもらえない現状に刻々と迫り来る恐怖。一秒たりとも無駄にできない咲太にとって募る焦燥感は半端なものではなかったでしょう。しかしそんな窮地を救ってくれる子がいたこと。過去に強い衝撃を受けあったもの同士は量子的に干渉しやすいのだとか。ずっと悲しみと感動で涙していましたが、ここにきてようやく笑うことができました。それと同時に咲太を取り巻く友人関係を本当に羨ましく思いました。

全ての人が喜ぶような都合の良い未来なんてものはそうそう手に入らない。きっと誰かがどこかで苦い思いをして、辛い経験をしてそれでも今を生きていく。そういった思いや経験をしたことにこそ意味が、価値があるのだと信じて。

麻衣が「おかえり」と言葉を放った瞬間、ああ。終わったんだな。と緊張がほどけ体が弛緩し始めました。これで良かったのだろうか。そう心の中で自問自答を繰り返しながら。ただ一人。世界で誰よりも一番大切な人を守るために、決して許されることのない辛い選択をしたことを。何が正しいかなんて誰にもわかりません。ただ本人たちが本気で向き合って本気で悩んだ結果に選ばれた道だったのであれば、誰もがそれで良かったのかもしれないと思うはずです。そしてそれは紛れもない、たった一つの本物

幸せとは何を得て幸せと言うのでしょうか。ものすごく特別な何かを手に入れて、それとも何気ない日々の中に散りばめられている小さな幸せを、笑顔になれるような瞬間を得て言うものなのでしょうか。もちろんどちらも大切なことです、ですが本書を読めば、きっと日常の中の小さな幸せを見つけ重ねていくことがいいのではないかと。そんな風に思うはずです。

すぐ側にある小さな幸せに気づくこと。すでに手にしている幸せに気づくこと。それこそが幸せなのだと。本書は教えてくれました。

最後に

ネタバレを避けたかったので抽象的で伝わりにくかったかもしれません。ですが、私が今までに一番涙した感動の物語です。本書からは数えきれないほど多くの大切なことを学びました。人としてどう生きるのか。やさしさの真意とはどこにあり、またそれは何であるのか。生きることの大変さ。小さな幸せに気づくことの大切さ。がんばるとは何か。全て本シリーズに登場する人物たちが教えてくれました。日常において当たり前で忘れがちな小さな幸せを教えてくれる。そんな物語を一緒に感じてみませんか?

 




コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です